過去の在留状況が不良だった者の結婚ビザ申請

最終更新日:2024年6月23日   行政書士 勝山 兼年





配偶者の過去の在留状況が不良だった時は、結婚ビザが許可されない可能性があります。

 婚約者が過去に日本での在留経験がある場合、出入国在留管理局には出入国についての情報の他、活動の内容についてもデータがあります。在留資格は活動に応じて与えられる者ですので、日本在留中に在留資格に応じた活動がなされていなったと見なされれば、在留資格申請をしても「申請内容に信ぴょう性がない」との理由で許可されません。これは例え在留期限内に日本を出国していて、不法残留などの処分を受けていない場合であってもです。過去に技能実習や留学で在留経験がある婚約者に対しては、配偶者として日本に呼寄せる申請をする前にしっかりと確認しておきましょう。

在留状況が不良とみなされる事例
  • 技能実習先を飛び出し、3か月以上出国しない場合。
  • 留学生が退学してからアルバイトを続けたり、3か月以上出国しない場合。
  • 就労ビザだった者が、退職後在留資格に応じた仕事をせずに3か月以上出国しない場合。
  • 配偶者にかかわる在留資格で在留していた者が、相手と同居せず6か月以上出国しない場合。


在留状況が不良だった配偶者の在留資格申請

 在留状況が不良だった者の在留資格申請は、通常以上に審査は厳しくなります。許可を得るために過去の日本在留時の顛末について報告し、どの部分が入管法を守っていなかったのかを明確にした上で、反省と同じことをしない旨の誓約を示さなくてはなりません。  
外国人配偶者は自身の不利益になることは隠そうとしますが、出入国在留管理局は過去の申請人の在留状況をデータで確認します。実習先会社は留学生を受け入れる学校などの所属機関は、所属している外国人について出入国在留管理局に報告する義務があります。留学先を失踪したり、学校を退学すると、全て出入国在留管理局に報告が行くのです。

顛末書の作成

 出入国在留管理局は外国人が所属する機関を辞めたことと、日本を出国した年月日を把握しているだけです。出入国在留管理局は所属機関を辞めてから出国する日までの行動の詳細を知りたいのです。出入国在留管理局に在留状況の不良な期間に詳細を伝えるために顛末書を作成します。顛末書では正直に矛盾なく顛末を記した内容にしなければなりません。覚えていなことなのか、誰かを庇って隠しているのかは出入国在留管理局の審査官は経験上把握できます。違法なことをしていても行政の処分を受けずに出国しているので、今され処分はされません。隠し立てせずに全てをさらけ出さなければなりません。在留状況が不良な状態の時に、日本人お相手と出会ったのならなおさらです。



顛末書のポイント
  • 所属機関を辞めた経緯について。
  • 在留状況が不良な期間の居住地や同居者について。
  • 在留状況が不良な期間の仕事先やその内容など収入について。
  • 日本を出国するに至ったきっかけについて。

在留状況が不良だった配偶者の在留資格申請事例

 日本人男性Xさんは知人の紹介で知合ったベトナム人女性Zと交際していました。Zは技能実習生として来日しましたが、実習先会社でパワハラやセクハラにあい、精神的に耐えられず、実習先を飛び出したとのことです。実習生に応募する際に、周りに借金を指定あっためもっと日本で稼がないと思い、ベトナムに帰国せず農家の出荷作業の作業をするなどの仕事の収入で暮らし、仕送りなどをしていたとのことです。お互い、XとZは結婚を意識す寮になりましたが、Zはベトナムでは結婚しているとのことでした。Zの結婚生活は破綻しているとのことでいたが、日本・ベトナムでは重婚はできませんので、Zは離婚しないとXと結婚できない状態でした。、Zの在留期限が迫る中、日本を出国しベトナムに帰国しました。



 帰国したZは直ぐに離婚手続きを済ませ、Zから送られた書類で日本での婚姻届をしました。そしてZの代理人として日本人Xは出入国在留管理局に在留資格認定証明書交付申請をしました。申請についてはZが来日した経緯や技能実習先を辞めてから日本を出向するまでの顛末を記した書類を提出しました。通常より審査期間は長くかかりましたが、無事Zの在留資格認定証明書は交付されました。


まとめポイント
  • 在留状況が不良があると許可されない事がある。
  • 在留状況不良時の顛末を記した書類を提出する。
  • 顛末書には事実をできるだけ正確かつ具体的に記す。



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