特定技能で暮らす外国人と結婚して一緒に暮らしたい!
最終更新日:2025年12月16日 行政書士 勝山 兼年
特定技能で暮らす外国人と将来も日本で一緒に暮らしていくにはどうすればいいの!?
「特定技能」は令和元年に追加された在留資格です。人手不足の現場作業員を外国人にさせる在留資格として追加されました。当初新型コロナウイルス感染症の影響もあり申請が伸びませんでしたが、令和6年12月末時点284千人あまりががこの在留資格で日本に在留しています。
在留資格「特定技能」は従事する業務の内容ごとに12分野の特定産業分野があります。また、1号と2号に別れており、1号で5年間在留した後、2号に移行できる仕組みになっております。2号になると本国から配偶者を「家族滞在」で呼寄せすることも認められます。
一般的には技能実習を終えた者が特定技能に移行する場合と、留学生などが分野別能力試験に合格し在留資格変更すること方法があります。
- 技能実習制度の目的・趣旨は
- 「我が国で培われた技能、技術又は知識(以下「技能等」という。)の開発途上地域等への移転を図り、当該開発途上地域等の経済発展を担う「人づくり」に寄与するという、国際協力の推進。」
上記の目的・趣旨のとおり技能・知識の移転とありますので、技能実習プログラムを終えれば、本国に帰国し経済発展に寄与することが建前です。しかし、かけがえのない存在となった相手と離れることは耐えられないでしょう。このまま日本で一緒に暮らしていけるようにするにはどうすればよいのかを解説します。
特定技能で働く方との出会いパターン
- 同じ職場、配属先で出会う。
- SNSを通じて知り合う。
- 結婚紹介所を通して紹介してもらう。
在留資格が「特定技能」のままでは日本での在留は認められない。
在留資格資格制度について
日本で暮らす外国人は何らかの在留資格を与えられて在留が認められています。在留資格は活動内容に応じて区分化されており、特定技能で働いている方は在留資格「特定技能1号」または「特定技能2号」となります。この在留資格は期限が設けられており、通常の在留資格は更新手続きをすることで、新たな期限まで引き続き日本での在留が認められるのです。しかしながら「特定技能1号」は一定の期間以降は更新が認められず、「5年」で本国に帰国することが前提となっております。
「特定技能1号」の定められた在留期間は「1年」で一年に一度、在留期間の更新申請をしなくてはなりません。ですので特定技能で働く会社を辞めると、一年以内の次回の在留期限までしか日本に在留できないのです。「特定技能1号」で5年間在留すると「特定技能2号」に移行でき、在留期間は「3年」もあります。
- 「日本人の配偶者等」とは
- 「本人の配偶者もしくは特別養子または日本人の子として出生した者をいいます。そのうち「日本人の配偶者」は現に婚姻中の者をいい、相手方配偶者が死亡した者や離婚した者は含まれません。」
現に婚姻中の者とありますので法的に結婚していることとなり、具体的には日本での婚姻届が受理されて、実習生の本国にも結婚報告がなされていることが必要となります。
流れとしては実習生とお互いの国の手続きで結婚した後、在留資格を「日本人の配偶者等」にすることでお相手お実習生が日本人の配偶者として日本で暮らしていけるのです。
結婚をすれば直ぐに在留資格を「日本人の配偶者等」に変更できるのか?
出入国在留管理局での審査
法律上の結婚が成立しただけでは在留資格は変更されません。出入国在留管理局に在留資格申請をして厳格な審査を経ないといけません。「日本人の配偶者等」の在留資格申請においては不正・虚偽が横行しており、出入国在留管理局の審査担当者に真実の結婚であり、夫婦の生活支弁能力に問題ないことを認めてもらわないといけないのです。
「特定技能」からの在留資格変更
「日本人の配偶者等」への在留資格申請には二つの方法があります。①一旦本国に帰国したお相手を日本に呼び寄せるための在留資格認定証明書交付申請と②日本に在留した状態でする在留資格変更許可申請です。通常は①の在留資格認定証明書交付申請をします。特定技能の会社を辞めた外国人は一旦本国に帰国した後、日本人は書類を携えてお相手の国に行きます。親族との挨拶と結婚手続きを済ませて日本に戻り、日本国の婚姻届をしたのちに出入国在留管理局での申請をするのがスムーズな方法です。
一時も離れたくないのでこのまま在留資格変更したい!
在留資格変更許可申請の2つの問題点
特定技能外国人が本国に帰国せず在留資格変更すれば良いのではと考えがちですが問題点があります。一つ目は婚姻届の提出書類を本国で発行してもらうことです。外国人の親族に頼んで郵送してもらえればいいのですが、日本とは制度の違う国のことですので、外国人本人が本国の役所に出頭しないと発行されないものもあるのです。外国人自身が一旦帰国して証明書類の発行を受けないと日本の婚姻届けができない事になります。
実習先会社と管理団体の承諾が不要だが、退職証明書は必須!
技能実習生の場合は実習先会社と管理団体の承諾が必要となりますが、在留資格「特定技能」で暮らす方はそのような承諾は不要です。ただし、日本人と結婚し同居をすることで、物理的に特定技能で働く会社に通勤できない場合は、会社を退職することになりその際に退職証明書を受け取っておくことをお勧めします。結婚ビザ「日本人の配偶者等」への在留資格申請の際に出入国在留管理局は同居の有無を疑っております。物理的な矛盾をがないことの証明が求められるのです。結婚し同居をしても、物理的に可能で継続しても勤務を継続するのであれば退職証明書の提出は求められません。
在留資格を「日本人の配偶者等」にする流れ
| ① 一旦本国に帰国したお相手を日本に呼び寄せる。 | ②帰国せずに日本に在留した状態でする在留資格変更する。 | |
|---|---|---|
| 日本人がお相手の国に結婚手続きに行く。結婚証明書を発行してもらう。 | お相手から婚姻届に必要な証明書類を送ってもらう。 | お相手の親族から婚姻届に必要な証明書類を送ってもらう。 |
| 日本人が一人で婚姻届をする。 | お二人一緒に婚姻届をする。 | |
| お相手に婚姻届受理証明書を送り結婚報告の手続きをしてもらう。※1 | お相手の親族に婚姻届受理証明書を送り結婚報告の手続きをしてもらう。 | |
| 在留資格認定証明書交付申請をする。 | 在留資格変更許可申請をする。※2 | |
| 交付された在留資格認定証明書をお相手の送りビザの発給を受ける。 | ||
| お相手が日本に入国して住民登録する。 | 新しい在留カードが発行される 。 | |
※1婚姻届受理証明書にはお相手の国の領事認証が必要です。
※2管理団体等からの承諾書は不要。
- 特定技能先退職後も日本に在留するには在留資格を変更しなければならない。
- 結婚後に「日本人の配偶者等」に在留資格変更する。
- 退職する場合は退職証明書の発行を受ける。






