中国人との結婚手続き事例紹介

最終更新日:2023年7月22日   行政書士 勝山 兼年





⑩中国人結婚相手が妊娠している場合

 中国人結婚相手が妊娠している場合の在留資格手続きについては、出産前に日本に呼び寄せるのか、中国で出産さるのかにより、申請のタイミングが異なります。

 航空会社は妊娠後期の妊婦には搭乗制限を設けています。 結婚手続き、在留資格手続期は数か月以上を要しますので、「日本人の配偶者等」の在留資格が許可されても、日本には入国できず、また、出産後に乳児を飛行機に搭乗させることは健康に害がありますので、生後4か月ほど経ってからになります。在留資格認定証明書は有効期限があり、手続をやり直すことになるのです。

 出産予定日を逆算して、出産前に在留資格手続を申請するのか、出産後にするのか判断することになります。

 仮に、出産前に在留資格手続をし、許可が得られた時点で中国人母親の体調などを考慮して、日本入国させない時は再申請することになります。その際は交付された在留資格認定証明書を添付し、事情説明の理由書と申請書等だけで申請は可能です。


 確実に出産前に日本に入国させたければ、結婚の前後に関わらず短期滞在査証を得て日本に入国させる事です。その後、在留資格を「短期滞在」から「日本人の配偶者等」に変更することなります。しかし、在外公館で短期滞在査証申請する場合は妊娠中であることが知られれば、査証の発給を拒否されることがあります。滞在期間中に「日本人の配偶者等」への変更が不許可になったとしても上記の妊娠後期の搭乗制限で日本を出国できず、不法残留状態になる事を危惧しているからです。

 また、中国人配偶者が「短期滞在」で在留している間は健康保険は適用されません。診療報酬は実費負担となります。他に、各市町村の母子手当についても住民票がないため対象となりません。「日本人の配偶者等」への在留資格変更が許可されるまでは、負担が多きことも留意ください。変更が許可されれば保険適用となります。遡って保険分も返金されることもあります。


⑪中国人結婚相手の在留期限が目前の方の場合

 中国人結婚相手が現に「留学」などの在留資格で在留している場合、「日本人の配偶者等」への在留資格変更許可申請が受理されれば、在留期間の満了日を超えても特例期間として在留が認められます。

 「申請に対する処分が在留期間の満了までに終了しない場合には,その外国人は,その在留期間の満了後も,処分がされるとき又は従前の在留期間の満了の日から2ケ月を経過する日のいずれか早いときまで,引き続き当該在留資格をもって本邦に在留することができることとなります。




 「日本人の配偶者等」の在留資格変更許可申請が受理されるために法律上結婚が成立している事が必要です。それを証明する戸籍謄本を添付できれば、まず、申請は受理されるでしょう。中国の結婚証明書は後日に提出するのでも構いませんので、在留期間の満了日が間近の方は、中国の結婚証明書の発行を待たずに申請すればよいでしょう。


 申請後に追加書類の提出の要請などがあったとしても、特例期間中に処分(許可不許可の通知)が成されます。「日本人の配偶者等」への在留資格変更が許可されれば、次回の在留期限の満了日は在留資格「日本人の配偶者等」の許可日ではなく、在留資格「留学」の在留期間の満了日の月日となります。


 不幸にも在留資格の変更が不許可の場合、その後の手続きについては既に「留学」の在留期間の満了日は超えていますので、変更を認めないのであれば不法残留状態となります。そこで、出国準備期間として一ヵ月程の滞在を認めるとして、在留資格「特定活動」への変更申請し、直ぐに許可されます。


 中国人配偶者が本国に帰国したのち、不許可理由を解消できれば、在留資格認定証明書交付申請をして中国から日本に呼び寄せることになります。




06-6948-6396 電話相談無料!!

↑スマホの方は番号をクリック!

外国人配偶者との日本での暮らしをお考えの方ご質問にお答えします。

  • 全国対応!専門家が丁寧にサポート

このページの先頭へ