技能実習生と一緒に暮らしたい

 技能実習が終了した後も日本で一緒に暮らしていくにはどうすればいいの!?

 日本には令和3年時点で約40万人の技能実習生が在留しています。実習先職場の他様々な場所で彼・彼女達と出会うことが多くなっています。そんな技能実習生との触れ合う中で、恋愛が芽生え交際に発展していくことは自然な成り行きです。



 技能実習制度の目的・趣旨は

 我が国で培われた技能、技術又は知識(以下「技能等」という。)の開発途上地域等への移転を図り、当該開発途上地域等の経済発展を担う「人づくり」に寄与するという、国際協力の推進。

 上記の目的・趣旨のとおり技能・知識の移転とありますので、技能実習プログラムを終えれば、本国に帰国し経済発展に寄与することが建前です。しかし、かけがえのない存在となった相手と離れることは耐えられないでしょう。このまま日本で一緒に暮らしていけるようにするにはどうすればよいのかを解説します。

技能実習生との出会いパターン

  • 同じ職場、配属先で出会う。
  • SNSを通じて知り合う。
  • 結婚紹介所を通して紹介してもらう。

 在留資格が技能実習生のままでは日本での在留は認められない。

在留資格資格制度について

 日本で暮らす外国人は何らかの在留資格を与えられて在留が認められています。在留資格は活動内容に応じて区分化されており、技能実習生は在留資格「技能実習」となります。この在留資格は期限が設けられており、通常の在留資格は更新手続きをすることで、新たな期限まで引き続き日本での在留が認められるのです。しかしながら「技能実習」は一定の期間以降は更新が認められず、「3年」「5年」で本国に帰国することが前提となっております。

 技能実習プログラムを終了したのち、それ以降も彼・彼女が日本に在留できるようにするには別の在留資格を得ることが必要となるのです。別の在留資格とはズバリ「日本人の配偶者等」です。留学や働く在留資格もありますが、要件が厳しく技能実習生から許可を得るのは相当困難となります。




 「日本人の配偶者等」とは

 日本人の配偶者もしくは特別養子または日本人の子として出生した者をいいます。そのうち「日本人の配偶者」は現に婚姻中の者をいい、相手方配偶者が死亡した者や離婚した者は含まれません。

 現に婚姻中の者とありますので法的に結婚していることとなり、具体的には日本での婚姻届が受理されて、実習生の本国にも結婚報告がなされていることが必要となります。



 流れとしては実習生とお互いの国の手続きで結婚した後、在留資格を「日本人の配偶者等」にすることでお相手お実習生が日本人の配偶者として日本で暮らしていけるのです。

 結婚手続きをすれば直ぐに在留資格を「日本人の配偶者等」に変更できるのか?

出入国在留管理局での審査

 法律上の結婚が成立しただけでは在留資格は変更されません。出入国在留管理局に在留資格申請をして厳格な審査を経ないといけません。「日本人の配偶者等」の在留資格申請においては不正・虚偽が横行しており、出入国在留管理局の審査担当者に真実の結婚であり、夫婦の生活支弁能力に問題ないことを認めてもらわないといけないのです。


「技能実習」からの在留資格変更

 「日本人の配偶者等」への在留資格申請には二つの方法があります。①一旦本国に帰国したお相手を日本に呼び寄せるための在留資格認定証明書交付申請と②日本に在留した状態でする在留資格変更許可申請です。通常は①の在留資格認定証明書交付申請をします。実習生は一旦本国に帰国した後、日本人は書類を携えてお相手の国に行きます。親族との挨拶と結婚手続きを済ませて日本に戻り、日本国の婚姻届をしたのちに出入国在留管理局での申請をするのがスムーズな方法です。


 一時も離れたくないのでこのまま在留資格変更したい!

在留資格変更許可申請の2つの問題点

 実習生が本国に帰国せず在留資格変更すれば良いのではと考えがちですが2つの問題点があります。一つ目は婚姻届の提出書類を本国で発行してもらうことです。実習生の親族に頼んで郵送してもらえればいいのですが、日本とは制度の違う国のことですので、実習生本人が本国の役所に出頭しないと発行されないものもあるのです。実習生自身が一旦帰国して証明書類の発行を受けないと日本の婚姻届けができない事になり、在留資格変更許可申請にすすめません。



 実習先会社と管理団体の承諾が必須です!

 2つめは実習生の実習先会社と管理団体の承諾が必要となるのです。技能実習制度の趣旨のとおり、プログラムが終了すれば本国に帰国することが前提の制度ですので、管理団体等は実習生が無事に帰国するまで責任を負っています。出入国在留管理局においても在留資格制度の円滑な実施において管理団体等を指導するべき立場ですので簡単に管理団体等が責任を放棄することを望みません。そこで、在留資格が「技能実習」である者に対しての変更申請においては管理団体等の承諾があることを前提に出入国在留管理局は審査するのです。特別な事情もなく管理団体等の承諾も無ければ在留資格変更は許可されないのです。




在留資格を「日本人の配偶者等」にする流れ

① 一旦本国に帰国したお相手を日本に呼び寄せる。 ②帰国せずに日本に在留した状態でする在留資格変更する。
 日本人がお相手の国に結婚手続きに行く。結婚証明書を発行してもらう。  お相手から婚姻届に必要な証明書類を送ってもらう。  お相手の親族から婚姻届に必要な証明書類を送ってもらう。
 日本人が一人で婚姻届をする。 お二人一緒に婚姻届をする。
 お相手に婚姻届受理証明書を送り結婚報告の手続きをしてもらう。※1  お相手の親族に婚姻届受理証明書を送り結婚報告の手続きをしてもらう。
 在留資格認定証明書交付申請をする。  在留資格変更許可申請をする。※2
 交付された在留資格認定証明書をお相手の送りビザの発給を受ける。
 お相手が日本に入国して住民登録する。  新しい在留カードが発行される 。

 ※1婚姻届受理証明書にはお相手の国の領事認証が必要です。

 ※2管理団体等からの承諾書が必要





まとめポイント
  • 実習終了後も日本に在留するには在留資格を変更しなければならない。
  • 結婚後に「日本人の配偶者等」に在留資格変更する。
  • 管理団体等の承諾がなければ在留資格変更は許可されない。
  • 一旦帰国させて、結婚後に在留資格認定証明書交付申請をして呼寄せる。



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